SARSの記憶
数年前のこと。
上海へ出張の途中、成田空港のロビーで新聞を読んでいたら、社会面の片隅にふと気になる記事を見つけた。
中国の広州で原因不明の肺炎が広がっているという。
隣りにいた同僚に、「これはとんでもないことになるかも…」と冗談のように言った。
それが、SARSだ。
それから数か月のうちにSARSは中国やアジアの各地に拡大していたのはご存じの通り。
その年はアメリカとイラクの開戦があったりいろんなことがあったけど、海外にいて、テロよりもミサイルよりも、
眼に見えない小さなウイルスのほうが怖かった。
広州から来たスタッフと上海のスタジオの中で仕事をしていたとき、広州では黒酢を部屋に撒いて消毒しているという話を聞いた。ぞっとした。
キムチや納豆がいい、ということもまじめにささやかれていた。
ついこの間の話だ。
きのうの朝、上海のホテルでCNNを見ていて「SWINE FLU」 (豚インフルエンザ)のニュースを知った。
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